「5年後に思い出すのは何?」Couch Surfingでの出会い
みなさんカウチサーフィンというSNSは知っていますか?
今日は、カウチサーフィンを通じてビクトリアで出会った旅人の話をしたいと思います。
そのうちの一人との出会いは、前回の記事、友達が自転車でGold streem parkに来た話 - オーキャナダ に次ぐ、フットワークの軽さに衝撃を受けた思い出です。
Couchsurfingって?
カウチサーフィンとは、旅を通した出会いを繋げるSNSです。facebookより長い歴史があるみたいです。テーマは”Meet and Stay with Locals All Over the World”
以前紹介したBubble Bar Language Exchange(ビクトリアで友達を作ろう!Language Exchange - オーキャナダ)も、カウチサーフィンを通じてイベントの告知をしており、ユーザーがたくさん来ていました。
「カウチ」というのは、日本でいうソファーのことです。「サーフィンをするように、旅先で地元の人のカウチを借りて泊まり歩こう」というのが名前の由来です。
主なサービスは大きく分けて4つあります。
・旅先で、ユーザーの家に無料で泊めてもらえる(カウチや空き部屋、寝袋など)
・Hang out機能で、周りの暇な旅人や地元の人と会える
・周りで開催されているイベントに参加できる
・一緒に旅をする仲間を見つけられる
facebookと連動すれば会員登録は簡単です。個人情報を登録して、プロフィールをしっかり書かないと使える機能が制限されるのでしっかり書きましょう。
Hang outで友達を作ろう
私が使っていたのはhang outの機能です。
Hang outとは、「遊ぶ」という意味の若者言葉です。"Let's hang out!"「遊ぼうよ!」というふうに使います。
位置情報をオンにして自分のステータスをAvailableにし、”grab beer” "Have a cup of tea or coffee" "explore the area" "Hiking"など、やりたいことを入力すると、自分の近くで暇している人の一覧が出てきます。
相手のしたいこと、プロフィールを確認し、この人面白そう!と思ったら、相手にメッセージを送り待ち合わせ場所を決めます。
決断力の塊なエジプトの女の子
今回お話ししたいのが、日本に留学経験のあるエジプト人の女の子のLちゃんとの思い出です。
「バンクーバー行きのフェリーの時間まで暇だからおしゃべりしたい」とのことだったので、ダウンタウンを一緒に散策することにしました。
ちょうどインナーハーバーで音楽祭をやっていたので、芝生に座って音楽を聴きながらお互いの留学経験や好きなことについて話しました。
海沿いに移動して、ベンチに座って話していた時に、歌が好きだと言ったら、「え!一曲何か聞かせてよ!」と言われたので、はずかし〜〜と思いながらせっかくだしと思って歌いました。
そうしたら彼女はとても感動してくれて、「Youtubeのチャンネルは持ってる!?ないの?なんで!もったいない!今すぐ作るべきだよ、世界に発信しないと!」と真剣に言ってくれました。(結局youtubeはやってないけど、ブログは始めたよLちゃん!)
なんというか、こういう風に、「人の好きなことを当たり前に応援する」姿勢って、日本にあんまりない気がします。そんな風に言われたの初めてだったのでとても嬉しかったです。
フェリー乗り場行きのバスの出発時刻が近づいてきたので、そろそろ行かないと、と促すとLちゃんは少し考え込みました。そして、
「議事堂は夜ライトアップされて綺麗だって聞いたんだけど本当?」
「ビクトリアの夜の街並みはどう?素敵?」
「ビクトリアって治安がいい?」
と聞いてきました。
その時既に夜の7時頃だったのですが、夏のビクトリアはとても日が長いので、夕陽になるのが9時頃、日が沈むのは10時をすぎることが普通でした。
ライトアップは綺麗だし、街並みも素敵だよ、治安は東京の繁華街よりはるかにいいいと思う。と伝えると、
「わかった、今日はバンクーバーに行かない。夜景を見て、マクドナルドに朝までいて、早朝のフェリーで帰る。」と宣言しました。
そんな、大丈夫なの?バンクーバーの宿はもう決まってるんじゃないの?と聞くと、
「もう宿も決まってるしお金も払ってあるけど、ちょっとのお金を惜しむのと、今ここでしか見れないものを逃すなら私はここに残りたい。」
「私がビクトリアに来るのは、もう人生最後かもしれない」
「でもやっぱり危ないかな、あなたはどう思う?」
私は、初めはいきなり何を言いだすんだろう!と思っていたのですが、彼女の話を聞くうちに、考えが変わりました。
そうして、「ダウンタウンに夜通しいたことはないけれど、治安は本当に良いから危険な目に合うことはないと思う。私があなたの立場だったら、同じ決断をしてここに残る。」と伝えました。
Lちゃんは、
「東京に留学した時の思い出、楽しかったことは覚えているけど詳しくはあんまり覚えていない。でも、今日みたいに、リスクを取ってちょっと冒険したことは今でもはっきり覚えてる。5年後に残るのってそういう思い出じゃない?」
と笑いました。
彼女は何度も、「会えてよかった、励ましてくれてありがとう!」と言ってくれましたが、私も彼女の考えた方と決断に衝撃を受けたので、たくさんお礼を言って別れました。
次の日の朝、Couchsurfingを通じて彼女からメッセージが来ていました。
"Thanks again for yesterday i dont think i would have stayed in Victoria if I didn't meet you.. I am so happy i did it :)"
「あなたに出会わなかったら、私はビクトリアに残らなかったと思う。本当にありがとう。達成できて嬉しい!」
私は本当にただお話をしただけだったけれど、彼女のちょっとした冒険に、私までわくわくしました。
そしてLちゃんとは、お互いCouchsurfingを使っていなかったら会うことすらなく、彼女もビクトリアに残らなかったでしょう。こういう出会いって不思議だなぁとつくづく思いました。
前回のチャリで登山に来た友人に次ぐ、私が大きく影響を受けた出会いでした。
Couchsurfingは、日本国内にいても使えます。私の知人の社会人の方は、休みの日に世界中からの旅人を家に泊めているそうです。
Lちゃんと見た海