友達が自転車でGold streem parkに来た話
こんにちは。フウネです。
今日は、ビクトリアの紹介というより私の思い出の話をします。
カナダで一番衝撃を受けたこと
ブログのタイトルの通り、カナダ人の友人が自転車でGold stream parkに来た話です。そこだけ聞くと、で?って感じだと思うんですが、これは私のカナダ生活で一番衝撃的な出来事でした。
Gold Streem Parkへハイキングに行こう
ビクトリアにはたくさんのTrail(ハイキングコース)があり、その中でも人気が高いのがGold streemです。
https://goo.gl/maps/YZKA6csvz9m
現在はバンクーバー島には一切鉄道がありませんが、ここにはかつての鉄道の跡が残っています。山と山をつなぐ線路の上を歩くのはなかなかスリルがあります。私は怖くて渡りきれませんでした…。
トレイルはそんなに長くはありませんが、山道なので登って降りるのは2〜3時間かかります。
ダウンタウンから、50番のバスに乗り、ラングフォードで58番のバスに乗り変えて1時間くらいで着きます。本数が少ないので事前に時間を調べたほうがいいです。 私たちは行きのバスは調べましたが帰りは調べなかったため、日差しが強い中バス停でしばらく待ちました。
9時集合で登山へ
日本食レストランのワーホリ仲間3人のうち1人の帰国が近づいており、思い残したことみんなで全部やろうとGoldstreemに行くことにしました。
せっかくだからカナダ人の子も誘おうと、ビクトリア大学で知り合った男の子にも声をかけて4人で行くことに。(彼のことはZと書きます)
ビクトリアのショッピングモール、ベイセンターで待ち合わせ。Zは自転車に乗ってやって来ました。
ちょっと驚きましたが、彼は前回会った時も自転車で来たし、ビクトリアは自転車をバスに乗せていけるので、まあ普通か、と特に突っ込まずそのままみんなでバスに乗りました。
バスを降りた後の行き方を誰も調べず来たので、Googleマップとにらめっこしてなんとか登山口らしきところに着きました。
友人2人と自転車に乗ったZ
Zは自転車を登山口に置いていくのだろうとか思っていたのですが、そのまま自転車を担いで山を登り始めました。彼はがっしりした身体つきで筋肉があったので、「まあそれくらい余裕だよね!筋トレ的な?」と私と友人は笑いあってそのまま着いていきました。
暑い日でしたが、山の中なので木陰になっていてそこまでしんどくなかったです。途中分かれ道もありましたが、テープを目印にさくさく進みました。
元々炭鉱の山だったらしく、洞窟がありました。Zはビクトリアの地理や歴史に詳しかったので、道中色々教えてくれました。
そろそろ頂上だ、というところで、Zが私に「ここまでの道覚えたよね?迷わない?」と聞いてきました。
もうはぐれる心配もないのに変なこと聞くなーと思いながら、”Yeah for sure”的な返事をしたら、彼は”That’s good”とニッと笑ってまた歩き始めました。
登山を始めて一時間ほどで、頂上に着きました。線路は、思っていたより隙間が大きく開いていて、そこから遥か下の地上が見えてかなり怖かったです。
余談ですが私の知人はここから携帯を落としてしまったらしいです・・・。
写真だといい感じですが、実際は「無理!怖い!待って無理!!」と叫んでいます。渡りきれませんでしたが、恐怖感を克服して少しでも歩けたことは達成感がありました。
みんなビビりつつ、携帯とカメラを落とさないようにハラハラしながら写真を取り合いました。そうして私たちがはしゃいでいると、Zが突然身支度を始めました。そして、
Z「そろそろ行くね、僕今日2時から22時までアルバイトなんだ!先に帰るから君達気をつけて下山してね!」
と笑顔で自転車に跨ったのです。
パニックになる私たち。彼のバイト先はアップタウンにあるスーパーマーケットで、ここからは1時間半以上かかります。
「えっどういうこと!?どうやって行くの?なんで今日着いてきてくれたの?」とみんなで聞くと、
「だってせっかく誘ってくれたし、絶対楽しいと思ったから!自転車で飛ばせば1時間弱で帰れるから大丈夫!じゃあ気をつけてね!」
と、笑顔で答え、彼は自転車で山道を駆け下りて行きました…。
どうだろう、これ当時の私たちの衝撃が伝わりますか??
もしあなたが、昼から夜まで仕事がある日に、知り合って間もない友人に早朝集合で登山に誘われたら行きますか?往復2時間以上もかけて!
当時私は、日本食レストランで働いていて、冬ごろには連勤が続いて、カナダまで来て何してるんだろうとうじうじしていました。でも、連勤とはいえ、レストランの仕事は朝11時から。5時上がりの日だってありました。
ビクトリア大学に通っていた頃は、授業が1時からだったので昼まで寝ていた日もあったくらいです。
彼は「面白そう」という気持ちだけで、自転車を担いでまで朝から私たちと登山に来てくれました。
当時、カナダでの生活は充実していると思っていたけれど、自分のこれまでの生活を振り返って、私は恥ずかしくなりました。「時間がない」「面白いことがない」と文句ばかり言っていましたが、時間の使い方次第で、もっとどれだけでも楽しいこと、新しいことが出来たはずです。
帰り道
帰りは、元来た道を戻るのではなく、線路をたどって山を下ることにしました。
森の中を線路を辿って歩くのは映画みたいでワクワクしました。
線路に沿っていけば町に着くだろうと歩いて行ったら、なんと工事中で行き止まりでした。帰り方がわからなくなり、森を抜けて、民家の柵を越えて庭を通ってなんとか道へ出られました。捕まるんじゃないかとヒヤヒヤしましたが、幸いその家は売りに出ていて人は住んでいませんでした。
すっかり疲れ切っていたので、バス停の近くのTim Hortonで冷たい飲み物を買い。生き返ってからバスで帰りました。
3人とも、Zのチャリ登山出勤の衝撃が抜けず、「もっとproductiveに生きよう…!」と誓い合いました。
以前紹介した、スウィングダンスを始めたのも彼がきっかけでした。
「面白そう!」という気持ちに乗ること
この時のことは、今でも思い出します。
帰国してから、大学にバイト、就活と色々と忙しいですが、何か面白そうなことに誘われたら、断らないようにしています。
最近面白いことないな、毎日つまらないなと思ったら、いつも自分の時間の使い方を見直します。Zのように、チャリを担いで登山に登れとは言いませんが、それくらいの気持ちでいればもっと毎日楽しくなるはずです。
Gold Streem Park、一度しか行けませんでしたがサクッと登れていい写真も撮れるのでとってもオススメです。登山に行ったら、この道を自転車を担いで登った人がいるのかと思い出してください。